検索エンジンの仕組みの理解

検索結果で上位に表示されるためには、検索エンジンについての理解をしておくことが必要です。
表示順位がどうやって決まるのかなどを知っておきましょう。

検索エンジンの仕組み

「クローラー」と呼ばれるプログラムがインターネット上に存在するリンクをたどることで
Webサイトを収集し、収集されたWebサイトが検索対象となる。
これらは自動的に情報収集から検索結果への表示までが自動的に行われている。

「クロール」「インデックス」「アルゴリズム」とは

「クロール」とは巡回のこと。クローラーがリンクをたどって、Webサイトを巡回し情報を取得すること。
「インデックス」とは検索エンジンのデータベースに収納されること。
つまりインデックスされないと検索の対象にならない。
「アルゴリズム」は検索エンジンが決めた表示の手順やルールで、これに従って検索結果が表示される。

検索エンジンの特徴と使用ユーザー層

主要な検索エンジンは「Google」と「Yahoo!」。
Yahoo!独自のフィルタリングを行っているが、検索結果は若干ちがうけどほぼおなじ。
しかしユーザーの傾向が異なっていて、Yahoo!は主婦層、Googleはビジネス層が使用している。
Yahoo!が日常利用、Googleがビジネス利用の傾向が強い。
分野によって入り口が異なる。
1.「SEO」に関する内容はGoogle 83%,Yahoo!13%。
2.「楽譜」の販売サイトGoogle 58%,Yahoo!34%。みたいなこと!

検索エンジンの歴史と進化

昔に日本はYahoo!が独走だったけど、なかなか情報収集といった面ではサービスが追いつかず、
「ググる」「Google先生に聞く」といった言葉が流行るほど、Googleが強くなった。
Googleが他の検索エンジンとのちがいは、リンクを信頼度シグナルとしてスコア付けした「ページランク」というものがあったが、
スパムが横行し、Googleによる対策がとられた。
この対策のアルゴリズムには「パンダアップデート」「ペンギンアップデート」というのが有名で、
「パンダ」でコンテンツの品質を見分けることができるようになり、
「ペンギン」はスパムを効果的に排除されている。
「ハミングバード」は会話型検索を理解し、スマホの音声検索に対応。
今後は、人工知能のAIで誰も検索していない未知のクエリも処理されている。

Googleが目指す検索エンジン

Googleの収入源は広告などの手数料。広告枠を売ることで収益を上げる。
リスティング広告などは「広告」というラベルを表示して、
オーガニック検索による結果と混同しにくいようにしたり、広告表示数を制限するなど
企業広告がお金で操作できないオーガニック検索をメインにしてユーザーの利便性に配慮している。

Googleの方針

ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズぴったり一致するものを返すのが、完璧な検索エンジン!
つまり、Web運営を考える側は
「検索ユーザーのための施策」であるかを常に考え、
「検索ユーザーの入力するクエリの意図を正確に理解」し、
「そのクエリに込められたニーズにピッタリ一致するコンテンツ」を提供すること。

クロールに対する効果的な施策

リンクでたどれないWebページは、そのままだとクローラーに見つけてもらえないためいつまで経っても検索結果に表示されない。
そのために、「すでにクローラーが通っている外部サイトからリンクを張る」、「サイトマップを生成して検索エンジンに送信する」という方法がある。
自分のページをすぐ優先的にクロールしてもらうということはできない。
クロールの頻度や取得する情報は自動判断で定期的に巡回するようにはなっている。
よく更新されているページは巡回率が高く、放置サイトは低いといったことがある。
「追加や削除」、「最終更新日」はクロールするのに有用な情報。
またサイトマップは、既存のWebサイトで新規ページをつくった際、リンクがたどれない場合も
クロールさせることができるのでリンクの通り道の確保に有用となる。

インデックスされるってなに?

Googleは「クロール」して情報を取得したあと、「インデックス」を作成します。
検索対象となるページの場所を把握するためのもので、
Webサイト内の単語や単語の意味などの情報が含まれる。
インデックスを作成することで、検索されたときに素早く適切な情報を表示できるようになる。
現在はスマホが主となるので、レイアウトが崩れていないか、検索エンジンが正しくモバイル向けページを認識しているかを確認しないと
順位が下がってしまうかもしれないので注意!

インデックスの確認方法

  1. Googleの検索枠に””でURLを入力。
  2. インデックスされていると、タイトルとURL,descriptionが表示される。

全体でサイトのなかのいくつのページがインデックスされているかを確認する場合は
site:URLで検索。するとおおよその件数が表示される!

検索のランキングはどうやって決まる?

同じクエリでもすべてのユーザーに同じ順位で表示されるわけではない!!
表示順位は常に入れ替わるので細かく変動し、デバイスや閲覧履歴によっても変わる。
つまり、GoogleはAIによって、検索クエリの意図を理解しようとできるため、
「ラーメン」で打てば、検索時の位置情報を踏まえて、
営業時間内のお店を地図で出すといったことまでやってくれるということ。

検索結果ページの見方

検索結果のページのことをSERP(SERPs)という。
表示される主な要素は次の3つ

  • 「強調スニペット」
  • 「リスティング広告枠」
  • 「オーガニック検索結果」

「強調スニペット」はユーザーが用語などの意味を調べた際に、
回答が表示される機能。
「オーガニック検索結果」部分はタイトル、URL、スニペットの3要素。
この「スニペット」はWebページの説明のこと。
ブログ記事の場合はURLの部分がぱんくずリストになったり、日付表示が入るなどする。
スマホだとファーストビューに入る数も限られるため、
1つか2つになる。そのために、同じ1位という順位でもスマホのほうが
クリック率が上がる。

表示順位に関わる3つのシグナル

  • リンク
  • コンテンツ評価
  • ランクブレインによる判断

質の高いコンテンツ、多くの外部サイトから信頼されているWebサイトほど上位に。
(ランクブレインは、「ラーメン」を検索したときのような
AIによる検索意図を理解し、意図にマッチしたコンテンツ表示するアルゴリズムのこと。)
例えば
人「メール 設定 パソコン」で検索

人:ニーズ/G:解釈「パソコンでメール設定したいどうしたらいい?」

G「設定方法を解説したページがよさそうかな!」
G「それなら、AページよりBのほうが、質がいいからBを上位にしよう」
G「Cは被リンクがたくさんあって多くの人から指示されてるなー信頼できそう!」
という流れ。
なのでSNSを活用し、多くの人に知ってもらいシェアしてもらうようにするといいのはココ!

表示順位はユーザー環境によって異なる!?

1.閲覧履歴の影響

閲覧履歴から表示の多いものを検索結果として表示している場合があるので
シークレットモードなどを使って、ブラウザの履歴がない状態でSEOの効果を確認するようにしましょう。

2.デバイスの影響

モバイルフレンドリーからモバイルファーストへと変化したため、
モバイル対応をしていないサイトは順位が下がり、
パソコンでは順位がよくてもモバイルでは表示ランクが低い。といったことがおきる。
今後はこれが絶対的になりそうなので、早めのスマホ対策をおこなったリニューアルが先決。

検索場所による影響

検索結果は端末のIPアドレスなどの情報をもとに表示。
そのためにクエリの内奥が場所によっても異なる。
場所に依存しやすい「飲食店」「美容院」「クリニック」「税理士」なども似たような傾向が出る。

スパム行為とペナルティ

スパム行為としてペナルティになるもの

自動的に生成されたコンテンツ

複数のWebサイト記事を無断で組み合わせたコンテンツ、機械翻訳されたコンテンツ、機会的に作られた意味不明なコンテンツなど。

リンクプログラム

リンクを売買するなど、不自然なSEO目的のリンク(相互リンクなどのリンク交換も過剰だと対象となるので注意)

隠しテキスト/隠しリンク

白背景に白文字、フォントサイズを0にしてワードを配置など

誘導ページ

各地域と業種を組み合わせたクエリで上位表示させるために、同じ内容のページを地名だけ変えて地域ごとに作成する方法

キーワード乱用/詰め込み

キーワードの繰り返し、不自然な乱用など

ペナルティを受ける損失

Googleのスパム対応は2つ。アルゴリズムによる対策と、手動による対策。
アルゴリズムは、プログラムで自動でスパムを検知し、評価を下げたり、無効化するなどの対応。
手動ではGoogleのスタッフによって評価を下げられたり、インデックスから削除されるなど。
第三者のスパムレポートなどがきっかけになることもある。
もしも手動の対象になった場合は、Googleが無料で提供しているSearchConsoleというツールを設定していれば
通知が来るので、指摘された問題や疑わしい部分をすべて修正し
Googleへ再審査リクエストを行う必要が出て来くる。
(リンクプログラムでひっかかると、リンク先に依頼するなど自身で削除ができずに長期化する場合が出てくる)

検索クエリの種類と傾向を知る

検索クエリの種類は

  • ナビゲーションクエリ
  • トランザクショナルクエリ
  • インフォメーショナルクエリ

がの3つある

1.ナビゲーションクエリ

「amazon」など特定のWebサイトを目的として探すクエリ。自社サービスやブランド名が覚えられ、
ファンが増えれば、ナビゲーションクエリでの検索される機会が増える。

2.トランザクショナルクエリ

商品購入やサービスの申し込みなど具体的な行動につながるクエリで、購入意欲の高いクエリとして分類される。
サービス名や商品名、ブランド名の他、「Web制作 費用」のようなクエリ。
リスティング広告向きですが、商品カテゴリの見直しや独自視点による比較記事の作成などSEO対策にも使える。

3.インフォメーショナルクエリ

「SEOとは?」のような情報収集段階で使用されるクエリで、SEOに適したクエリ。
この段階で、ユーザーに役立つコンテンツを提供した場合に、信頼獲得や商品認知につなげることができる。

クエリに対応したコンテンツの準備

トランザクショナルクエリとインフォメーショナルクエリの意図を把握することで、
適切なコンテンツを準備することができるようになります。
作成したページがお客様との接点となり、この点を結びつけた線を考えて設計できると必要なコンテンツがわかるようになる。

[検索エンジンのみを限定した行動パターン]
・インフォメーショナルクエリ
接点:ブログの解説記事>ブログの様々なコンテンツを通して信頼を得る>その過程で商品名やブランド名を覚えてもらう!

・トランザクショナルクエリ
その後、ブランド名や商品名で検索し、商品を購入したりサービスに申し込みがあるかもしれない!

・ナビゲーションクエリ
よいイメージとして覚えてもらいリピーターになってもらえればここまでくる!

実際はブクマやお気に入り機能からの再訪、メルマガリンクからの訪問、SNSによる訪問など、
さまざまな流入口があるので、ユーザーの行動の流れに沿ったコンテンツ設計を行うようにする。

検索ユーザーが検索エンジンを利用する目的

ユーザーが検索する目的は主に3つ
「情報収集」
「特定のWebサイトやブランドの検索」
「ショッピング」
ショッピング目的は、購買意欲が一番高く短絡的に利益につながるように思えますが、
ショッピング目的での検索は、全体の10%以下。
Googleのライバルは同じ検索エンジンではなくamazon!?で、
ECサイトの中で、商品を検索することが今後増えると予想される。

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